生成AIは、指示や参考情報をもとに、文章や画像などを生成する技術です。中小企業では、案内メールの下書き、公開情報の整理、社内向け説明のたたき台などから試せます。
ただし、自然な文章でも内容が正しいとは限りません。最初は「入力してよい情報だけを使い、人が確認できる仕事を一つ選ぶ」ことが大切です。
ChatGPTと生成AIは、どう違う?
生成AIは技術やサービス全体を指す言葉で、ChatGPTはそのサービスの一つです。サービスによって、扱える情報、機能、利用上限、料金、データの保存・利用条件が異なります。
会社で利用するときは、知名度や無料かどうかだけで選ばず、社内で認められたサービス・アカウント・設定を確認してください。有料プランを選ぶだけで、すべての情報を入力できるわけではありません。
最初の一件は「公開情報から作る下書き」がおすすめ
次の例は活用のイメージであり、特定企業の導入実績や成果を示すものではありません。
- 営業 :公開済みの商品説明をもとに、案内メールの下書きを作る。
- 広報 :公開済みのイベント概要を、SNS向けに短く整える。
- 総務 :社外に公開できる情報を使って、案内文の構成を考える。
共通点は、元の情報が明確で、人が出力を照合できることです。契約上の判断、採否の決定、医療・安全に関わる判断などは、最初の練習題材にしないでください。
そのまま試せる指示文の例
入力する内容は、公開・利用の許可が確認できた情報だけにします。社名や顧客情報を伏せるだけで十分とは限らず、内容から個人や取引を推測できる情報にも注意が必要です。
公開済みの商品情報をもとに、お客様向けの案内メールの下書きを作ってください。
対象:この商品を初めて知る担当者
目的:詳細ページを読んでもらう
長さ:本文300字程度
条件:入力にない価格・性能・実績・保証を追加しない。不明点は「要確認」とする。
出力:件名案、本文案、送信前に確認する項目
公開済みの商品情報:[ここに確認済みの情報を記入]
AIがもっともらしい数字や実績を追加した場合は採用せず、元の情報に戻って修正します。指示を入れたこと自体が、正確性を保証するわけではありません。
架空の材料と、出力見本
元の情報(架空) :オンライン勉強会。対象は初めてAIを学ぶ方。日時・料金・申し込み先は未定。
依頼文 :「上の情報だけで、初めて読む方に向けた短い告知を作ってください。日時・料金・特典を補わず、本文と確認事項を分けてください。」
出力見本 :
初めてAIを学ぶ方に向けた、オンライン勉強会を準備しています。開催日時などの詳細は、決まり次第お知らせします。
確認事項:開催日時、参加料金、申し込み先。
これは説明用に用意した見本です。実際の出力に「無料」「修了証付き」などが追加されたら、元情報にないため採用しません。材料と見本を見比べ、何を確認すればよいかをつかんでください。
使う前と、使った後に確認すること
入力前 は、利用サービス、データの扱い、入力の権限を確認します。個人情報、機密情報、未公開の取引条件などは、社内の許可がない状態で入力しません。判断に迷う場合は作業を止め、情報管理の担当者へ確認してください。
出力後 は、元情報との一致、名前・数字・日付、誇大な表現、第三者の権利、社内ルールを確認します。お客様への送信やWeb公開は、担当者が最終確認してから行います。
「学習に使われない」と「保存されない」「誰にも共有されない」は同じ意味ではありません。利用中のサービスの契約・設定・接続先まで確認することが必要です。OpenAI公式の企業向けデータ管理・権限の説明も、機能や構成によって管理範囲が異なる点を説明しています。
効果は、確認・修正を含めて比べる
生成にかかった時間だけでなく、入力の準備、出力の確認、修正までを記録します。以前の作業と同じ条件で比べ、「時間が減ったか」「品質を保てたか」「確認の負担が増えなかったか」を振り返ってください。
うまくいった指示文と確認項目をセットで保存すると、同じ仕事で再利用しやすくなります。うまくいかなかった仕事は、入力情報や工程を見直すか、人が担当する範囲を増やします。
何から学ぶか迷っている方へ
基礎から知識を揃えたい場合は動画のeラーニング、講師と学びながら理解を深めたい場合はオンライン研修が選択肢になります。GenUpでは、社員のレベル・目的に合わせた研修をご相談いただけます。
※本記事は一般的な業務利用の考え方です。特定のツールの安全性や業務上の成果を保証するものではありません。
